責務を果たす

子供の頃、この川はもう少し深かったように思います。父親から泳ぎを習いました。泳ぎというよりは川の水に顔を浸けて手足を伸ばせば水に浮く、ということを実際やって見せてくれたことを覚えています。イワナなのかヤマメなのかよくわからないけど”ヒラベ”という魚がこの川にいて、それを釣っていました。用心深い魚で人影を見せたり、足音を立てたりすると釣れません。

昔、戦国時代よりもっと昔、この辺りには犬瀬の矢立不城の家来たちが住んでいました。豊富に天然水が湧き出ていたためにこの地に住居を構えていたのでしょう。道路の拡幅工事の折に、金属製の鏡や守り刀と思われる短刀が沢山出土しました。それらは社を造ってお祭りしています。

水辺公園には、このように何百年もの間涸れることなく湧き出ている天然水があります。石灰岩の岩山に囲まれた川辺の木陰は真夏日でもとても涼しいです。仕事で国内は勿論、海外にもいろんな国にいきました。勤めを一通り終えて、ふとこの場所ほど水遊びに適し、木陰で涼しく過ごせる場所はないんじゃないかと思いました。それで幼馴染たちと一緒に木を伐り蔦を断ち草を刈りして少しずつ整備し始めました。

煉獄杏寿郎の母が息子に「何故、自分が強く生まれたかわかりますか」「それは弱きものを助けるためです」「弱き人を助けることは、強く生まれた人の責務です」と教えます。鬼滅の刃は折々に五回も映画で見ました。

この山河に生まれ、この山河に育てられ、この山河に遊んだものは、ここが如何に遊びに適した場所かよくわかっています。それを釣りやつかみ取り、塩焼き、流しそうめん、プールなど色々な遊びを通じて伝えられたらと思います。ここの自然体験を親子に伝えることが私たちの責務と考えています。

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